ポルシェが販売するSUVには『マカン』と『カイエン』がありますが、この2台は一体何が違うのでしょうか?
この2台はグレードが違うのでサイズやスペックが違うのは当たり前なのですが、本当の違いはどこにあるのでしょう。
ハンカチ王子こと斎藤佑樹が愛したカイエンとポルシェの新参者マカンの違い比較しを、見分け方も併せて検証していきましょう!
ポルシェ『マカン』と『カイエン』の違い
一言でいえばマカンの方がカイエンより一回り小さく、販売価格が安いことです。
マカンの全幅は1,900mmを超えており、あくまでもカイエンより比較的小さいというだけで、一般的な車と比べるとかなりのワイドボディですので、小さなポルシェのSUV感覚だと思うと、そのワイドボディに驚くでしょう。
価格についてはベースグレードで300万円程度マカンの方が安く、ターボモデルでは約800万円ほど価格に開きが出ています。
余談ですがマカンの比較的安価なプライス設定が影響し、ポルシェの売り上げ台数の半分以上がマカンです。
①ボディサイズの違い
マカン | カイエン | |
全長 | 4,697 mm | 4,918 mm |
全幅 | 1,923 mm | 1,983 mm |
全高 | 1,624 mm | 1,696 mm |
ボディサイズで顕著なのは全長が約220mm程、マカンの方が短いことです。
この全長の短さは後部座席の居住空間にも影響しており、カイエンの方が快適な後部座席ライフを送ることが可能です。
全幅についてはマカンはもう少し狭くならなかったのだろうか、というのが正直な感想です。
日本の道路事情を考慮して作られた車でないので仕方がないのですが、都内にお住まいの方は駐車場を探すことに苦労するかもしれません。
②価格設定の違い
マカン | カイエン | |
ベース | ¥6,990,000 | ¥9,760,000 |
S | ¥8,410,000 | ¥12,880,000 |
GTS | ¥9,810,000 | ¥14,240,000 |
ターボ | ¥11,000,000 | ¥18,550,000 |
※カイエンはGTS以外新型3代目の価格
グレードが上がるにつれて、価格の開きがどんどん大きくなってきますね。
前述しましたが、特にターボになるとその差は約800万円とマカンのベースグレード1台分ほどの差が開いています。
ポルシェの”ターボ”をたった1,000万円ちょっとで手に入れることができる(オプションを付ければ高くなりますが)ということが、マカンが売れている要因の1つでしょうね!
上記の違いはグレードが違うので、まさに違って当たり前のこと。
次の項目ではこの2台の本当の違いについて解説していきます。
ポルシェ『マカン』と『カイエン』の本当の違いは?
ポルシェマカンとカイエンの本当の違い、それは2台のコンセプトの違いです。
ポルシェマカンはカイエンと比較してピュアスポーツ寄りな性格をしています。
その一方カイエンは走行性能が素晴らしいことは間違いないのですが、ピュアスポーツな性格を残すことよりSUVとしての性格をより強く強調した作りになっています。
①ブレーキキャリパーの配置
マカンの「ブレーキキャリパー」の配置を見てもそのコンセプトが見て取れます。
フロントのブレーキキャリパーはリア側に配置され、リアのブレーキキャリパーはフロント側に配置されています。
重量物を極力センターに寄せて運動性能を少しでも上げようとするコンセプトが、細かいところにもしっかりと表れています。
このブレーキ配置はポルシェ911と同じであり、911の思想がマカンにも受け継がれているということですね。
☞【歴代ポルシェ911】これも読めばポルシェが欲しくなる?空冷から水冷への歴史の変遷を辿る!
ポルシェカイエンはフロントの「ブレーキキャリパー」が、リア側でなくフロント側に配置されています。
ただしポルシェカイエンはフルモデルチェンジにより、911と同じブレーキキャリパー配置となります。
これは、よりピュアスポーツな性格をカイエンに付与していくことを意味しているのかもしれません。
②PDKとティプトロニックの違い
ポルシェマカンにはPDKというトランスミッションを搭載しており、PDKは極端にタイムラグの少ない変速を実現するスポーツ走行に適した機構です。
PDKは911だけでなく、ボクスターやケイマンにも採用されていますが、カイエンに搭載されているものは”ティプトロニック”というトルコンAT。
PDKはカイエンの車重や悪路の走行には適していないとことを考慮し、採用を見送られているようです。
[memo title=”まとめ”]
・マカンはfun to driveのDNAが色濃い
・カイエンは実用性・ラグジュアリーな性格が比較的強い[/memo]
ポルシェ『マカン』と『カイエン』の見分け方
慣れてくると何となく違いが分かってきますが、そんな人は恐らく少数。
ということでマカンとカイエンの見分け方をいくつかご紹介してまいります!
①『ボンネットの切れ目』で見分ける!
赤いラインがボンネットとボディの境目なのですが、カイエンとマカンでは全く開き方が違います。
ヘッドライトの下をボンネットの境目が通り、大胆な開き方をするのがマカン。
いわゆる普通の一般車と同じ、オーソドックスな開き方をするのがポルシェカイエン。
マカンのボンネットは非常に大胆かつ斬新な構造になっています。
②『テールライトの形状の違い』で見分ける!
マカンとカイエンの違いはリアを見ても分かります。
テールライトが横長なのがマカン。カイエンよりも薄いです。
マカンと比較してちょっと分厚いのがカイエン。言葉でいってもよく分らないので、画像をみて覚えましょう!
③『サイズの違い』で見分ける!
ボディサイズが カイエン>マカン なので、見慣れてくるとシルエットだけでマカンなのかカイエンなのか見分けがつくようになります。
この領域まで来れれば、歩くカタログの第一歩を踏み出した証拠です(笑)
[memo title=”見分け方のポイント”]
・ボンネットの開き方
・テールライトの違い
・ボディサイズで判別する
[/memo]
【小話】カイエン青山からマカン鎌ケ谷へ
本筋から脱線してしまいますが、カイエンとマカンについての小話を一つ。
ハンカチ王子こと斎藤佑樹は、北海道日本ハムファイターズに入団した直後「カイエンに乗りてえ」「青山に土地を買うのってやばいっすか?」という発言をしたものの、結果はいまいちでぱっとせず”カイエン青山”という異名がついてしまいました。
しかしながらいつになってもプロ野球選手としてぱっとせず、北海道日本ハムファイターズの2軍球場が存在する千葉県鎌ケ谷の練習場に、斎藤佑樹がポルシェマカンで通う姿が目撃されました。
カイエンよりも安いマカンを買ったのかと思いきや、マカンはベースボールマガジンという会社の社長から寄贈されたものだとバレ、ついたあだ名が”マカン鎌ケ谷”。
カイエンとマカンはともかく、青山に住みたいという夢があったものの、”2軍である鎌ケ谷”近辺に住むことになってしまったという現実が、なんとも言えない哀愁を漂わせています。
ポルシェマカンのその他の記事
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参考:新型次期ポルシェマカンのマイナーチェンジ最新情報!後期と前期の違いは?
ポルシェマカンとカイエンどっちがいいの?
好きな方を選んでください!
じゃ答えになっていないかもしれませんが、これ以外に答えなんてないんです。
マカンのほうがカイエンよりも安いため、財力があるとカイエンに傾きがちなんですが、走りを求めてあえてマカンを買う方もいらっしゃいますし、それぞれの性格や用途をしっかり調べて、どちらがいいのかを決めていただければ幸いです。
以上、ポルシェマカンとポルシェカイエンの違い・見分け方の記事をお届けいたしました!