【歴代ポルシェ911】空冷から水冷への歴史の変遷を画像と共に辿る!

ポルシェ911 歴代

ポルシェ911”はポルシェの中でも特別な意味を持つフラッグシップモデルです。

歴代という言葉が冒頭につくほど、ポルシェの歴史と共にあったポルシェ911は半世紀にわたり、世界中で愛されてきました。

今回は少し趣向を変えて、歴代ポルシェ911の誕生から現在までの歴史を紐解いていきましょう。

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ポルシェ911とは

ポルシェ911 歴代

ポルシェ911はポルシェ356の後継車として開発を進められ、今やポルシェのフラッグシップとして圧倒的知名度をほこり、一貫してRR方式(エンジンをリアに搭載し、後輪で駆動する)を採用している異色のスポーツカーです。

フルモデルチェンジを行っても、ベースとなる姿形と丸目のヘッドライトは大きく変わらず、アイデンティティを常に保ちながら今日まで進化を遂げてきました。

では早速歴代のポルシェ911を初代から順番にご紹介してまいります。

 

【空冷】初代ポルシェ911(901型)

ポルシェ911 歴史

フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ

1963年のフランクフルトモーターショーに、ポルシェ356(コナンで黒の組織が乗っているポルシェとして有名ですね)の後継モデルとして姿を現した1台の車、それがポルシェ901です。

初代ポルシェ911である901型は通称”ナローポルシェ”と呼ばれています。

もともとはポルシェ901として開発をしていたのですが、プジョーが”901”というナンバーを商標登録していたため、やむを得ずポルシェ911としてデビューしたのです。

僅かながら名称変更を行う前の名前”ポルシェ901”として発売された個体がありますが、そのうち何台が現存しているのでしょうか。

 

エンジン設計の責任者は、後にグループB時代の競争を加熱させる発端となったアウディのクワトロシステムを開発した”フェルディナント・ピエヒ”、デザインを担当したのはポルシェの創設者の息子である”フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ”です。

901の心臓として採用されたのは1,991ccの水平対向6気筒SOHCエンジンです。

ドライサンプ方式を採用する贅沢な作りとなっており、最高出力は130馬力と今の車からすると物足りないかもしれませんが、当時はこれでも結構すごい方なんです。

更に車重は僅か1,095kgと非常に軽量であり、軽量な車体というコンセプトは今のポルシェ911にも引き継がれていますね。

 

その後、1967年に911Sというモデルが販売され、最高出力は160馬力にまで引き上げられました。

 

モデル末期の1973年にはカレラRS3.0、カレラRSRという最強の901型ポルシェが誕生しました。

ポルシェ911 歴代

カレラRS 3.0

カレラRS3.0は230馬力を発揮し、車重は900kgという驚きの軽さを実現しました。

カレラRSをベースとしたカレラRSRはさらに出力が向上し、300馬力もの力を得ることとなりました。

 

ポルシェ911 歴代

今のポルシェにラリーのイメージはあまりないかと思いますが、当時のポルシェはラリー競技に積極的であり、RRでありながらもラリーの世界で奮闘していたのです。

 

【空冷】2代目ポルシェ911(930型)

ポルシェ911 歴代

901型のポルシェ911が誕生してから約10年の月日が経ち、1974年には2代目のポルシェ911である930型が世に誕生しました。

930型は通称”ビッグバンパー”と呼ばれています。

 

ポルシェ911 歴代

1974年には911ターボなるモデルが登場し、誕生以来NAエンジンを搭載していたポルシェ911に初めてターボエンジンが搭載された瞬間です。

ポルシェ911 歴代

911ターボには2,994ccの水平対向6気筒ターボエンジンが搭載され、最高出力は260馬力にまで引き上げられました。

 

930型の911ターボは、きっと皆さんもどこかで見たことがあるはずです。

そう、湾岸の黒い怪鳥こと”ブラックバード”の駆るポルシェが、まさに930型の911ターボなのです。

 

ポルシェ911 歴代

ポルシェターボを駆る
ヘンリ・トイヴォネン

930型のポルシェターボはラリーにも出場しており、WRCに旋風を巻き起こした”ヘンリ・トイヴォネン”もこの930型の911ターボを駆り、ラリー競技に参戦していました。

狭い道を全開で駆け抜けるポルシェの姿は新鮮ではありませんか?

 

ポルシェ911 歴代

ポルシェ911 歴代

また、1988年にはリトラクタブルヘッドライトを装着した変わり種のポルシェターボ”フラットノーズ”が登場し、このフラットノーズは330馬力のパワーを叩き出していました。

リトラクタブルヘッドライトを採用することで、空気抵抗が減少するというメリットを享受するわけですね。

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【空冷】3代目ポルシェ911(964型)

ポルシェ911 歴代

10年以上にわたって販売され続けた930型のポルシェ911がフルモデルチェンジを行ったのは、1989年のことでした。

964型のポルシェ911が搭載するのは3,600ccの水平対向6気筒エンジンとなり、NAモデルで250馬力を発揮します。

964型からカレラ4の駆動方式は4WDになり、一部のモデルでティプトロニックというトルクコンバーター式のATを採用するなど、様々な技術を搭載していくことになります。

 

見た目は930型を踏襲しているため、ポルシェに詳しくない人間が見ると違いが良く分からないのですが、964型はパーツの約8割を新調して作りこまれており、ポルシェが964型にかける意気込みが伝わってきますね。

 

 

ポルシェ911 歴代

ターボ3.6

ポルシェ911 歴代

ターボ3.6

1991年に発売された911ターボは320馬力を発揮し、モデル末期にはターボ3.6という360馬力を叩き出すモデルへと発展を遂げました。

ターボ3.6は希少価値が高く、空冷人気とあいまって今から手に入れるのは困難を極めます。

 

【空冷】4代目ポルシェ911(993型)

ポルシェ911 歴代

最後の空冷型ポルシェである993型が誕生したのは1993年のことです。

ポルシェ911 歴代

ヘッドライト周りの凹凸がなだらかになり、今までのポルシェとは少し違った雰囲気を纏ってはいるものの、ポルシェ911のアイデンティティは健在です。

964型でも搭載していた3,600ccの水平対向6気筒エンジンを搭載したNAモデルで272馬力、911ターボでは408馬力を叩き出し400馬力の壁を越えました。

 

すでにご存知であるとは思いますが、2010年頃を過ぎたあたりから、空冷ポルシェの取引価格が急騰するという社会現象が起き、空冷ポルシェというブランドが改めて世に知らしめされるという事象が起こりました。

 

【水冷】5代目ポルシェ911(996型)

ポルシェ911 歴代

ポルシェが空冷エンジンに別れを告げ、ついに水冷エンジンを搭載し始めたのが1998年に誕生した996型です。

ポルシェ911 歴代

空冷エンジンに別れを告げた主な理由は欧州での環境規制に対応するためということであり、20世紀の段階で環境規制という壁は自動車メーカーの前に立ちはだかっていたことが身に染みて分かりますね。

ヘッドライトが丸目ではなく、涙目のように見えることから通称涙目と呼ばれており、このヘッドライトは著しく不人気であったため、996型は歴代ポルシェの中ではあまり人気がありません。

ポルシェ996型のデザインの造形において、奥山清行という日本人が携わっていたのですが、996型が不評であるためやるせない気持ちになってしまいますね。

 

996型は3,387ccの水冷の水平対向6気筒エンジンを搭載し、ベースグレードで300馬力を発揮します。

その後、2002年にマイナーチェンジが行われ、排気量は3,596ccにボアアップされ、最高出力は320馬力まで引き上げられました。

 

 

ポルシェ911 歴代

996型GT2

ポルシェ911 歴代

996型GT2

また、3,600ccの水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載し、後期型では483馬力を叩き出すモンスターマシン”ポルシェGT2”が生み出され、ハイパワーRRというなんとも恐ろしい車が生み出されました。

 

ちなみに、2018年現在では996型がポルシェクラシックに含まれており、僕も歳をとってしまったんだなあと感じる次第です(笑)

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【水冷】6代目ポルシェ911(997型)

ポルシェ911 歴代

2004年に996型をベースに誕生したのが997型ポルシェ911です。

不評だったヘッドライトの形状を丸型に戻し、見た目は変わったもののシャーシやパワーユニットは996型のものを踏襲しています。

そのため996型の持病であるひ弱なインターミディエイトシャフトという爆弾を、997の前期型は引き継いでしまったのです。

後期型では根本的な構造が変わったため、爆弾を抱えているのは前期型のみです。

ポルシェ911 歴代

2008年のマイナーチェンジを行った後期型では、新開発の3,613ccの水平対向6気筒NAエンジンが搭載され、トランスミッションには従来のティプトロニックではなく、おなじみのPDK(ポルシェ・ドッペルクップリング)というデュアルクラッチ式オートマチックトランスミッションが採用されました。

997型ターボは、後期型でついに500馬力を叩き出し、パワー競争の白熱ぶりを体現していますね。

 

ポルシェ911 歴代

997型GT2RS

GT2RSという997型最強のモデルは、3,600ccの水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載し、なんと620馬力もの恐るべきパワーを持ち合わせています。

ポルシェ911 歴代

997型GT2RS

RRで620馬力ものパワーがあることから、GT2RSの力を100%引き出すには相当な技量が必要なのでしょうね。

僕は性能の半分すら引き出すことはできないでしょう(笑)

 

 

【水冷】7代目ポルシェ911(991型)

ポルシェ911 歴代

2011年に誕生し、2018年現在もなお生産され続けているのが991型のポルシェ911です。

ボディにアルミとマグネシウムを多用することで、大幅な軽量化に成功しました。

やはりポルシェ911は軽量であることがウリの1つですからね。

ポルシェ911 歴代

電子制御モリモリになってしまったとはいえ、軽量な車ならではの軽快なハンドリングとレスポンスは991型になっても色褪せません。

 

そして991型の偉業は、991型のGT2RSがニュルブルクリンクの量産市販車最速タイムを更新したことでしょう。

※2018年にアヴェンタドールSVJに記録を更新されてしまいました。

ポルシェ911 歴代

991型GT2RS

ポルシェ911 歴代

991型GT2RS

GT2RSという最高出力700馬力、0-100km/h加速は2.8秒という狂気を体現したRRマシンは、ニュルブルクリンクで6分47秒30というタイムを記録し、当初の目標であった7分5秒を大きく更新したのです。

こちらが量産市販車最速タイムを叩き出した991型GT2RSのアタックラップの動画です。

 

ポルシェ911 歴代 ポルシェGT2RSは未亡人製造機?GT3RSとの違いが通り名を際立たせるのか!

参考:ポルシェGT2RSは未亡人製造機?GT3RSとの違いが通り名を際立たせるのか!

 

ちなみに中国製のEV Nio EP9という車が、GT2RSを上回る6分45秒90というコースレコードを持っているものの、これを市販車に含めていいのかどうか…

 

【水冷】ポルシェ911(992型)

次期新型ポルシェ911 992型
2019年に発売が予定されている992型のポルシェ911。

詳細はこちら!☟

新型次期ポルシェ911(992型)最新情報!991との違いを画像と共に解説!

 

動画で分かる歴代ポルシェ911の歴史

時間がない人のためのポルシェの歴史の教科書ですね。

 

【おまけ】空冷ポルシェの価値とは

ポルシェの空冷エンジン

空冷エンジンはポルシェの歴史を長年背負ってきたエンジンです。

車好きの方の多くは、『車が背負った歴史』が好きですよね。

 

マツダのロータリー、アウディの直列5気筒エンジン、Gクラスのエクステリアなどなど。

 

メーカーが守り続けてきたアイデンティティには、付加価値が生じます

そこに惹かれる人は少なくはないのでしょうか。

また、ポルシェの空冷エンジンは新たに創られることはないという事実が、この付加価値にさらなる拍車をかけていることは間違いないかと思います。

 

車の歴史に関する記事

エンツォフェラーリ フェラーリの日本人デザイナー奥山清行氏の作品一覧!エンツォだけではない?

参考:フェラーリの日本人デザイナー奥山清行氏の作品一覧!エンツォだけではない?

 

歴代ポルシェ911の歴史をおさらい

かなり長くなってしまいましたが、歴代ポルシェ911の歴史は非常に長いということを分かっていただけましたでしょうか。

また、かつてはラリーに参戦していたというのは意外だった方がいらっしゃるかもしれませんね。

ポルシェは軽量であるため、ワインディングロードを運転していると、とても楽しい車です。

くれぐれも飛ばしすぎにはご注意ください。

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